第65図 陸奥ノ國の黄金を賀し奉れる歌(山ゆかば)「三」 大伴ノ家持(4094)
第65図 陸奥ノ國の黄金を賀し奉れる歌(山ゆかば)「三」 大伴ノ家持(4094)
山行かば 草生す屍 大皇の 邊にこそ死なめ 顧みは 爲じと言立て 丈夫の 清き彼の名を 古よ 今の現に 流さへる 祖の子等ぞ 大伴と 佐伯の氏は 人の祖の 立つる言立 人の子は 祖の名絶たず 大君に 奉仕ふものと 言ひ繼げる
言の職ぞ 梓弓 手に取り持ちて 劔太刀 腰に取り佩き 朝守り 夕の守りに 大王の 御門の守護 我をおきて また人はあらじと 彌立て 思ひし増る 大皇の 御言の幸の (一に云ふ、を) 聞けば貴み (一に云ふ、貴くしあれば)
(大伴の家系は大來目主命の祖先から代々帝の役人として活躍し、海では水の底まで敵を追い、「水漬く屍」となり、、、、 の続き)
山では「草生す屍」となっても帝を守るという家柄なので、これを代々言い伝え、その墓は誰が見ても大伴家とわかるように標をたてよ。
図は陸の皇軍の、獅子奮迅の姿を描いたもの。